僕しか知らない事件/とよよん
のですがね。矢先に「ふぉふぉふぉ、ふぉふぉふぉ」と鳴きながら入れ違いで飛び去って行ったのですよ。海の方角にね。ええ、大きな獲物を咥えていました四角くて香ばしそうな。脂っこくて甘ったるい香り。
*・゜゚・*:.。..。.:*・…・*:.。. .。.:*・゜゚・*
海で見つけたんだ
梟
遠い目でどこを見つめていたのか
だから
二次元
に
閉じ込めたんだ、君を。
「全人類をコンピューターで管理できるなら
やってみればいいさ」
そっと
男子生徒が目を落とす写真には
トーストを咥えた
ガラスの
梟
「僕しか知らない事件」
(メビウスリング勉強会 「アール・デコ」課題詩:新川和江 『記事にならない事件』 提出作品)
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