枝/
はるな
ひとつも
うまく言えない気持のする
2月
ぼうと立ったまま
こころのなかで
頁を繰って
見つけます
いとしいかわいいやつら
あなたはもうあなたになりましたか
森の手前でとまどっていたわたしたちの足が
いつのまにかあたらしい枝を伸ばしている
祈るつもりでのばした手が
おもいのほか遠くまで届いてしまう
こぼれるつもりの涙が
内側をつたっていく
そういうふうにして
わたしたちの枝は伸びてきました
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