夜の器/あるみ
音もなく 夜へ 闇へ
傾いていく
包丁で刻み続けられた時間は
私の渾身、慈悲、奉仕、愛
けれどもそれらは ビッグバンさながら
飽和した怒りと化し腹の底から
怒涛のごとく一気に
駆け上って来るのだ
コラーーーーーーーーッ!!!!!
ごはんだって言ってるでしょーーーーーー!!??
自分でも驚くほど
大きなビッグバン
いただきます
目配せをしながら
私の機嫌を伺っているのが
傾いたご飯茶碗から 伝わってくる
そして
希望通りに子豚は
ブロッコリーから引きずり降ろされ
溺れそうになっていたき
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