そこにある全てが失われていないというだけの/ホロウ・シカエルボク
 





胃袋に堆積した今日の摂取が
わずかな歌にも変われずに終わる頃
仮面を剥ぎ続けて
挙句顔をなくした俺の
首から下だけが横たわっている寝台
ヒートショックする精神のブレーカー
ダウンだ、大げさなアクションで
カウントを取り始めるレフェリー
ヘイ、俺の個人はまだ認識されているのかい
俺はそう尋ねるけれど
やつは自分の仕事をすることより他は考えちゃいない
当然立てない、バランスが良くない
整合性というものをすっかり欠いている
終了のゴングを聞いた
何が終わったのかはよく判らなかった
ただただ頭を失っていただけで
誰かが駆け寄ってくる
大丈夫かと声をかけ
[次のページ]
戻る   Point(1)