眼人間/乾 加津也
 
リアリティはじっとしてはいられない女の子ね、持ち前の想像力で逃避も克服、溶ける魚(註1)の顔をして超現実、デバイスの仮想現実、拡張現実ソースたっぷりで入り乱れるの、あえて言葉で表すとして

人は個人空間(個室)を作りたがるもの、続柄でも掟や緊張がやまないから、個人が得たいと望むべき自由やちがった価値観を重んじるところの品性を、距離なくして保つことは難しい、結婚生活は個室と個室の隣りあわせ

わたしたち実は言葉に支配されていることに気づく未来(ころ)には、細やかな情感はもとより複雑な学術論文さえも以心伝心の方法が実用化、言葉は文明遺産だから最大級の賞賛を浴びて眼人間たちに陳列(ディスプレイ)
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