淘汰/竹森
ない有を限りない無に変えていく、その残骸である惑星を背後に吐き捨てながら。宇宙の背後には無限にそれらの惑星が積み上げられていき、押し付けられていき、膨大な、果てのない大地の壁が出来上がる。そうだ、惑星達は宇宙の進行とは逆の方向に流され続けている。その大地は宇宙の進行方向と直角にどんどん広げられていく。あぁ、そうして宇宙もいずれ淘汰されるのだ、己が積み上げた大地の重力によっていつの日か押し潰され。そして新たな秩序が誕生する。だがそれもいずれ淘汰される。淘汰、淘汰、淘汰。終りはない。淘汰、淘汰、淘汰。何も巡らない。淘汰、淘汰、淘汰。謎なんて存在しない。(淘汰!)決して。(淘汰!)決して。(淘汰!)決して。
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