淘汰/竹森
 
公園のふざけた大理石像などは小鳥達に啄ばませておけ。大規模な淘汰が近づいている。バッタが千年樹を飛び越えていくぞ。モグラがマグマに沈み込んでいくぞ。酸性雨だ、傘などは無意味。金持ちどもの膨れっ腹の脂肪には火が点けられる。乞食どものぼろ雑巾みたいな肌は骨ごと食い千切られ毛虫どもの棲み処になる。木々はコンクリートを突き破れるか?俺は地平線を掴み取り腰に巻けるか?留まろうが去り行こうが長く険しい旅の始まりだ。

立ち並ぶ高層ビルを巨人が雑草よろしく踏み潰す。俺たちの空は奴らには地上だ。人類は巨人に共存を提案する。だが奴らの鼓膜を俺たちは震わせる事も出来ない。いや、それどころか奴らは俺達に気付きすらし
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