メケ/ただのみきや
天が地を柔和に踏みつけると
アラユル路が神経回路としての機能を失った
メケ 限りない劣情に踊る旗
標識たちは無言で主張するそれは真っ当なことだろう
生きている人にとって生きていると言うことぐらいに
埋め尽くされて顏も形もない
微かなオトが雪を踏ミ 占メル
モノ皆凍らせる逆光線に薄紅ロッカッケイが漂い
出会いがしらの事故を予感させ自我は立ち眩む イイね
物乞いから奪う気持ちで血で固めた砂の貨幣を投げ与えなければならない
あらゆる現象も情報も言論も疑いながら一から十まで丸呑みにして
腹を壊しながら何の算段も商談もなく被弾しているおれは称賛/勝算なき
一人称の散弾銃として斜塔から
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