帰り道/吉岡ペペロ
お母さんは学生時代の友達の家に遊びにいくと必ず寝込んでしまった。
それはいつも二、三週間続いた。
そうなると私が弟の面倒をみて夕飯や朝ごはんを作るのだった。
私がそれを受け入れればお父さんとその二、三週間は乗り切ることが出来た。
私はマッシュポテトやほうれん草のソテーやカレイの煮付けを好んで作った。
牛乳と市販の粉でデザートのプリンも作った。
お父さんからお金をもらい今では考えられないことだが値段も気にせず買い物をした。
弟には玩具屋さんでモーターとか豆電球を買ってあげた。
お母さんはありがとうありがとうと言いながらずっと寝ていた。私が学校に行ってるうちにお風呂に入ったりしているよ
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