瞬くもの 呼ぶもの/
木立 悟
をしめす
誰のものかわからぬかがやき
夜の空へ夜の空へ
五つの名前を呼んでいる
またたきは常に檻のように
想いの内と外を断つ
虹でできた針と糸
置き去りの武器に寄せる波
幾度も幾度も
迎えるはじまり
林檎のなかから冬を放ち
五枚の絵を雪に埋める
降りつづくものの震動が
どこも染めず
どこも染めず ただ
窓を紅くふちどってゆく
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