一人の日/番田
だんだん消えていく
僕が昔旅行した場所
北海道の洞爺湖の風景
テントを 張ったことを 覚えている
温かくて白いお湯の出る
温泉があった そして アイスを食べた
素敵なログハウスの天井の高さや
木の匂いのようなものを 覚えている
あれはいつだったのだろう
もう二度と僕の中で
目を閉じても戻ることはできない
そんな 時間の中を 生きている
そして そんなことを
考えながら今日もよくわからないまま
渋谷の 交差点を 通り過ぎる
誰も待つことの無い世界へと
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