楽園/大島武士
 
しい人と
何度も姿を変えて出会いながら
喜びに満ちた日々の中で
楽園を破綻させてしまう
愚かな歌を歌い続けたい

三億年の時が経ち
背中に羽が生えた後も
何度も何度も姿を変えた僕たちが
彼方の星の
荒れ果てた街の寂れた地下道で
楽園の終わりを予感したなら

三億年前に聴いた
数々の優しい言葉と
愛しい痛みを思い出して

次の楽園を築きあげるまでの
強い言葉を紡ぎあげたい

三億年の楽園の中
星の海の中
移ろいながら変わり続け
広がり続けた数えきれない
愚かな優しい歌を頼りに



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