すべてに齧りつく(適わなくても)/ホロウ・シカエルボク
魂の地雷原の周辺の安全圏をうろつきながらどうにか自分を勇者に見せようとしているやつらは声ほどに踏み出すことは無い、そんなやつらを何人も見てきたよ、そうしてそのたびに思うのさ、そこにだけは居ないようにしようって、もっともっと先に行けるだけの蓄積と欲望を奮わせようって…俺はポエジーの中毒になって、どっぷりと浸かって、怯えるために気高くあろうとするやつらを見下し、潰れた声でも上出来だ、そんなものはただの喉だから…魂の声はやむことは無い、俺のどこかが爆破に巻き込まれたりしない限りは―夜を駆逐するんだ、新しい言葉はまだある、新しい魂はまだある、新しい道はまだある、まだ見つめるべきものがある、同じフレーズも違
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