猫人のひとりごと #空想の街 氷涼祭/北大路京介
ラとルナを同時に愛してたわけじゃない。
いわゆるフタマタというやつではない。
ステラが亡くなったあとにルナと恋に落ちたわけだ。
そしてルナも亡くなった。
3人で会うわけにはいくまい。
どちらかと会うなら、どちらとも会わない選択をする。
氷涼祭の時期、彼女らは本当に帰ってきているのだろうか。
もし彼女たちが俺を探していたらと思うと胸が痛い。
もしかしたら、あいつら、あの世で知り合って、俺のことを肴に酒でも飲んでるんじゃないか。
だとしたら、3人でも会えるのだが・・・
死者は歳をとらないと思うが、ステラは俺より10歳上。
ルナは10歳下。
ふたりには20歳も差がある
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