朝/葉leaf
青白い炎がひっそりと夜を燃やしている
いぶり出された闇に重なって液体は熟成する
どんな小さな物体でもどこまでも遠く展開され
明日や明後日の雨や風や陽射しを
その中核に刻印するために角度を変える
静けさはすぐそこの空間から発され
空間の密度を敏感に察しては反射を繰り返す
夜が永遠に停止され昼が無限の距離を持つ
その永遠と無限とを解除する大きな鍵が
やがて来る太陽によって鋳造されるだろう
この著しく広がった風景は時計のように
人々のシステムを駆動する準備をしている
人々の眠りには朝の炎が燃え移り
人々の休みは朝の液体で濡らされる
朝はとめどなく滾って至る所で爆発する
人々がシステムと絡み合い絡み損なう
その毎日の劇を指揮したうえで
どこよりも近くで動物のように果てていくのだ
戻る 編 削 Point(0)