僕 春と修羅 序より/
梼瀬チカ
)
また僕が歩き出すと
暗闇の向こうで
誰かが僕を見ていた
春と修羅 第一集 序 宮沢賢治
私という現象は
仮定された有機交流電燈の
一つの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなといっしょに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
一つの青い照明です
(ひかりはたもちその電燈は失われ)
戻る
編
削
Point
(3)