世界の肉を食いに行く a/大村 浩一
水も飲まず
GAMEに耽って
夕方
肩の痙攣が止まらなくなったら
世界の肉をしゃぶりに行く
丸めた汗臭い服を構わず羽織って
液晶に浸かった神経を
引っこぬいて
ものも言わず
誰にも断らず
勝手に来たショッピング・センター
辿りついたらためらわず
豚バラ混ぜたお好み焼きやら揚げ芋
他愛ないごチソウ食べるんだ
いま
ここで
目は食いちぎる
屋台ばかりではなく
八幡様の古い御柱
ワゴン車で来た子連れ夫婦
派手な下着や蒲団の売り場
潰れそうな酒屋
遠くで雪を被った山脈
枯れ木 カラス
液晶の中に無いものぜんぶ
ZENBUU
ア
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