追従笑い/鵜戸口利明
 

泣きながら、笑っていた
この世のどこにも何もなかった
何もありはしないけれど
唯一あるのは
人々の
疲労の吐き気と、嘔吐物だけ
笑っていれば
嘔も可笑しくって
すべてが可笑しくって仕方がなかった
戻る   Point(0)