渋谷区の公園からのホームレス締め出しに寄せて/
吉岡孝次
職もなく家もなく
暖も取れず 寄り添うひともない
「どこかへ行け」と高札は告げる 「誰からも見捨てられたのだから」と
飢えても盗まない 寒くても火を放たない彼らを
我らのしもべは我らの小国から追放する
慶賀の朝をともに分け合うべからざる者として
召された少女の手の燃えさしと青いくちびるの微笑の季節に
戻る
編
削
Point
(4)