愛と孤独の彼方へ/葉leaf
上にいて、自らと向き合い、どこへ向かうともわからない軌道へと自らを投げ出し、自らを超えていこうとするのだ。
(お前は「キチガイ」だ、あのひとは、
(二十数年間、わたしを罵りつづけて、
(わたしはわたしを生んだあのひとを、憎んでそだった、
(「ヤマイヌ、ヒトニアラズ」)
この詩編で光冨は、子供の頃に母親から愛されず、むしろ罵倒され、死ぬことすら考えたことを物語の形で告白している。彼は母親から愛されようとして愛されなかったという傷、母親からの心理的な攻撃による傷、そして愛する母を憎まなければならなかったという傷を背負って育ったのである。このような傷は容易に解消されるも
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