1996,12,22/あおい
はぐっしょり濡れている。
なんびゃっかい、あたしはナプキンをとりかえるのだろう。
いつ、許されるのだろう。
軽い吐き気を抑えながら、新しいナプキンをつける。血に染まったトイレットペーパーを押し流す。
ソファに体を預けると、薄い涙の膜が眼球を覆った。蛍光灯がぼんやりと霞んで見える。ふと窓に目をやると、外は薄暗く霧がかかり、小雨が降っていた。
あたしは、あの小雨の一粒になりたい。地面に落ちて、砕け散って、こなごなに破壊されたい。左目から、涙がぽろりとこぼれるのを感じた。
小五の冬、あたしは生理になった。
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