漆色の夕陽が落ちて?/
信天翁
青い列島から緑の半島が突き出て
その半島がさらに伸びきって
茜の離島となり・・・・そこに
住みなれていた退役の老残は
赤いゆめをなくした
おひとりさま だ
あばら骨を苦笑いでごまかし
脳味噌へは懺悔を練り込んで
異常となった冬の向こうにあるものこそ
(おのれの隻影にふさわしい)
いのちのオードとしわぶいて
遂に 虚無僧行脚を と思い立つ
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