深夜に/keigo
深夜の寝覚め
小便もしたくないのにどうしたのだろう
開いた瞼の上に
電球色に落とした蛍光灯が温かい
冷蔵庫が時々なる以外は
とても満ち足りた静けさだ
隣を見る
そうか、あいつはもういない
独りきり
もうすぐ楽しいクリスマス
天井に映る影が少し怖い
夜の布団の中でする旅というものがあると思う
意識をこらし、かつ静め、視線は虚空に浮かべ
じっと待つ
君が寝る前にポルノビデオをみていなかったのなら
女の体が浮かぶことはないはずだ
まるで寝静まった街の上空を舐めるように
意識が飛んでいくのがわかるだろう
だからといって何というわけでもなく
僕はそんな贅沢を貪ることが大好きで
サンキュー、優しい夜よ
なんて呟いて余韻に浸りながら
小一時間後
場合によっては背中をぞくっとさせて
寝てしまう
そんな生き物なのです
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