タイムカプセル/keigo
 

冬空のした
光と遊ぶ子供たち
ベンチには杖をついた老婆がひとり咳払い
あどけなさの残る主婦が
砂場の縁で公園デビュー

この場所はもう古い
ブランコは規則正しくきしみ
ジャングルジムの塗装は剥げ
ところどころで
時代がむき出しになっている
それでも
耳を澄ませば聞こえてくるのは
今も昔も変わらない
普遍にも似たもの

ブランコの隣の日溜まりが温かい
砂場で城を作ってたらポケモンが出てきた
ほらこうやるんだと逆上がりの練習
なぜか覚えたての九九を言い出すあの子
こっそり便所にかけこむあいつ
ジャンケンポンと達也の勝ち
でも負けるが勝ちと勇治
喧嘩しち
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