頭蓋の空洞は囁く/ホロウ・シカエルボク
盲目の蛇が一番古い脳の皺から這い出るような一日の終りの時間に、意味を成さない膿の中から拾い上げた唯一の希望は真っ暗な色をしていた、眠る前から夢を見ている、本当みたいな夢を、まぶたは生命を迷っているのだ、だから誤作動が始まる、一日の終りの時間に…昨日の朝、マグナムでてめえの頭を吹っ飛ばして死んだどこぞの国の美人弁護士とやらの死体写真を見た、飛び出した目玉の白は雪雲のようにくすんでいて…それを舐めたらどんな味がするだろうかと思った、死の白に変わった眼球を舐めたらさ―舌の先には涎のように死がぶら下がるのだろうか?動機は不明だと書いてあった、たったそれだけの情報だった、死体だけがさ
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