すべての騎士へ/keigo
 
病魔というやつは
いつも不意打ちで
宿す者の人生を蹂躙する

誰も悪くない
だからこそやり場のない怒りを生み
理不尽さに苦しめられ
それは時に病気自体の苦しみを凌駕する

180度変わる人生の梶とりは
敗北感にも似て
重く切ない

周囲の思いやりも
時に偽善ではないかと疑う心
所詮自分が一番苦しいのではという懐疑
なぜ、なぜ?

そんな諸々の苦しみの総体が病魔なら
それと闘う君は何よりも偉大な
騎士にみえる

降りやまない雨はないけど
たとえそれが長引いたとして
君には生きる価値があるのだから
そこで咲いてほしい

無力だけど
そばにいること
ただ、信じて



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