たったひとつの夢/吉岡ペペロ
 
雲ひとつない夕闇にこだまする

いくらもないたったひとつの夢なのに

悲しかったのはなぜだったのか

砦になりたいと思ったのはなぜだったのか


相殺されるような気がしたから

救われるような気がしたから

それはきっと自分の為だった

悲しみが空にぬけてゆくよう

俺だけのものであるはずなのに


雲ひとつない夕闇にこだまする

いくらもないたったひとつの夢なのに

悲しかったのはなぜだったのか

砦になりたいと思ったのはなぜだったのか








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