エトランゼ/草野春心
 


  海がみえたあとは
  歯のかけた歌だけきこえた
  ぼくをわらっていたのだろう
  あなたがここにいたなら
  朝靄のなか、踊りながら
  「もしも」や「けれども」を蹴ちらしながら
  可笑しさと哀れみとどうでも良さで
  ぼくをわらっていたのだろうあなたは
  ここにいても
  いなくても



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