ステッケントルメテスに捧ぐ2/花形新次
パニュヤミンスクの湖には
水上に暮らすサナクマ族がいた
サナクマ族は湖で採れる
キャビアを売った
年800億ドルにも満たない
お金で生計を立てていた
しかしその僅かばかりの
キャビアを狙って
海賊が襲撃することも度々だった
サナクマ族は平和の民と呼ばれるほど
戦いを好まない人々で
今まで襲撃してきた海賊12万人のうち
11万9825人しか撃退出来なかった
「もう、こんな生活はまっぴらじゃ!!」
「ワシらはいつまで奴らに
搾取され続けなければならんのじゃ」
長老の呼び掛けに住民は立ち上がり
味方になってくれる戦士を街に探しに行った
そこで見つけたのがステッケントル
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