夢/葉leaf
 



私の本棚に収められている本は、人生のそれぞれの時点での興味や意欲を摘み取ってきたものなので、その総体でもって私の第何番目かの人格として静かに呼吸している。一つの本は別の本に呼ばれたのかもしれないし、別の本を新たに呼んだのかもしれない。本を選ぶにあたっての微妙な気まぐれが、本同士の連関の網を私の知性の文様にひっそりと沿わせている。

それぞれの本からは、知性の嗅覚に訴えるような様々に異なった香ばしい匂いが立ち昇っていて、私に欲望されるのを待っている。そして、本たちは何気ない日に急激に私を襲う。日々の雑事にかまけていて、ふと部屋を眺めると、本の質と量に圧倒されるのであった。本たちは私の
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