フユノバケツ/草野春心
 

  つまづいた
  冬のバケツの
  かたちをしたわたしたち
  は、先のとがった言葉がいくつも
  しろい雪にうまっているのをみたんだ
  わかりあうことの嘘をしっているから
  血にぬれたナイフみたいなキスをする
  けがらわしいけだものどものもつけだかさで
  わたしたちの光よ、わたしたちの影をこえてゆけ



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