それからしばらくきみの吐息をきいた/吐水とり
き、ゆき、ゆき、だらんとほうりだした右足にもつもっていく、左足にもつもっていく、
他人のからだのようにながめていた
しかるひとはもういない
軽蔑するひとはもういない
「しんだらどこいこうか」
え?
「まだきめてないの」
つないだ手が
赤く赤くかじかんでいく
この世界で唯一の色だ
あか、
「赤、」
みえるだろ、
「みえるよ。」
「おやすみっていってから、すぐにはねむれないでしょ。
あなたのといきを聴きながらおきてるとたまらなくかなしいの」
ゆき。
まだふる。
ゆき。
もう
ぼくら
ないぞ
あ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)