それからしばらくきみの吐息をきいた/吐水とり
 
ゆき ふる まち
色がきえゆく、きえ ゆく、ゆく、ゆく、
ぼくの指がそれをなぞるまもなく
きえゆく、ゆく、ゆく、ゆく、


きえ。行ってしまう。
「いってしまう。」

















行ってしまった。
「ふふ。」「だめか。」









ぼくと彼女はあてさきがなく
いつまでたってもあてさきがなく
すわりこんだまま、
こおっていく

みえるのはガム、吸いがら、すてられたはながらのネクタイ、
「ビー...エー...」
点滅するネオンかんのアルファベット、ゆき、ゆき、「ネオン管切れた」、
ゆき、
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