ダークサイド・オブ・ザ・ストリート/梅昆布茶
 

メインストリートからちょっと外れた裏通り
やや湿っぽい陰翳をおびた空気

そこに潜んで居るだろう様々なものを感じながら歩く

舗道の石畳の下に埋蔵された都市の歴史
踏みしめて行った無数の足音

ひとつ隔てた通りには建設中の巨大ビルが鉄骨をのぞかせている

変化するものと時間のなかで沈黙し続けるもの
視覚に映るサインあるいは心にだけ届くサイン

過去に行きつ戻りつしながら歩く街は
風のなかすこし切なく胸を締め付けた

戻る   Point(8)