真夜中、白昼夢を見て。/ホロウ・シカエルボク
 






遠い世界の音
聞かせて、僕の耳に
失われた、古代の
あるいは、未来でもいい
遠い世界の音
聞かせて、僕の耳に

無理矢理に心臓を
捻じ曲げるような夜中
薄暗がりの中で
軽い頭痛の中で
睡魔はここの番地を忘れ
余所の窓へと飛んで行った
薄暗がりでひとり
どこに行くのかも判らないうたを書いている
触るだけでいい画面は、こんな夜にはとても便利だ

向かいの道でアイドリングしてるバイクのエンジン
きっとメールでもチェックしてるんだ、あの辺りにはベンチも自販機もないから
少し長引いてるから返信でもしてるんだな
短い言葉を打ち終えたらきっと走って
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