冷房/花形新次
 
冷房を入れている

不思議でも何でもない
冷房は僕らの傍らに
いつもいて
僕らを温かく見守ってくれている

窓から見える景色は
鮮やかな赤黄
もうひと月もすれば
真っ白にさえなる

けれど
冷房は
窓を開け放つのとは違う
確かに違うある温かさを持った
涼しさで
鍋を食べきった僕らを
しっかりと包んでくれる

冷房
きみはなんてクールな奴なんだ
戻る   Point(0)