昭和残響伝/salco
に落日見遣るのは
胸抉る紙芝居の終章じゃありませんか
それなら男の血潮はいずこへ撒けば好いでしょう
しとど夜垂(ヨダレ)のカップホールで眠るとでも?
健さん
ハズれながらに道も踏み外せぬ男ではあります
ナルヲのくせにしみったれ
大口叩きの根性セコく
宝くじなぞ買う俚俗でもなし
困ったものです
坊やには
己が血を吸う雪駄が要るのでしたよ
散りぬるをわか花の下
瞠目のまま無残な敗者で別れたいのです
教えてやっては下さいませぬか
義とは忍辱、踏みとどまって男だと
そのかみ
義を身ごもった男がおり
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