あなたの目が届かない
この門の先へ
くぐれないものを
丁寧に綱で絡め取ってゆく
濾過されながら僕たちは還る
忘れていた住所まで
そこでアダムとイヴを脱ぎ捨てて
世界を創りなおすから
昔の愛の事を忘れてしまうかもしれないけれど
怖くない
あなたがくれた言葉と眼差しに身体を委ねて
ここまで来られた
その事だけがはっきりと存在を支える
今日の夕暮れ
始まりを夢見て泣いた
明日の夜明けにはきっと
終わりを見付けて笑ってる
デジャヴを繰り返すたびに私たち
表情の無い美しい記号になって
五線譜の上で踊る
ひとつの音楽を奏でる為に