四季式四十六音詩/なけま、たへるよんう゛くを
 
<春>
森 火照る 密やかな音
一念に 揺れ縫わしむ声
夜更けを煌めくミサの歌
待つ明日(あす)へ馳せろ

<夏>
むし(虫) ふけ(頭垢) れもん(檸檬) 夜を咲いた
へそ(臍) わら(藁) うね(畝) 雨や聞こえぬ
 素(そ) 地(ち) 湯(ゆ) 暇に浸かり
  路(ろ) 瀬(せ) 帆(ほ) 波の果て遠く

<秋>
牢屋にて目を伏せ
夜明けへ眠る他
一つの道も知らぬ繭(まゆ)さえ
吾子(わこ)離村す暮れは起き 泣いた

<冬&g
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