ボクの名画座〜映画あ〜じゃこ〜じゃ〜第二館/平瀬たかのり
い作品。オムニバス形式でストーリーが進んでいき、そのすべてが静謐で真摯に描かれる。
生きるということはこんなにも切なく辛く、時に酷い。けれど人は日々の地平をのたうちまわりながら歩んでいかなくてはならない。声高にメッセージを伝えているわけではない。それでもこの作品からは「それでも生きろ」の声が確かに聞こえてくる。
何か一つカラッと明るいエピソードがあってもよかったのではとも思うが、もしそうしていたらそれが傷にになっている可能性もある。
加瀬亮、竹原ピストル、小林薫、南果歩…演技陣もみな素晴らしい。ことに谷村美月。「映画女優」と呼ぶにふさわしい実力と存在感は、この年代の女優さんの中では
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