ブリッド・プロット・フラット/ホロウ・シカエルボク
 
思わずさっき脳漿が散らばったままの路上に目をやる、もしかしたら底に散らばっているのはフレームや接続端子だったりするのかもしれないとそう思ったからだ、だが、そこに散らばっているのはきちんとした脳漿で、しんとした臭いさえ放っていた、俺は安心して視線を戻した、行列を眺めているとひとつのメロディが頭の中に浮かんだ、それがなんていう歌だったかと考えている間に結構な時間が過ぎていたが、行列はまだ終わりそうもなかった、歌のタイトルは「川の流れを見つめて」だった、そうか、と俺は思った、いままで考えたこともなかったけれど、あれはそういうことを歌っていたのかもしれない、ということだ、「川」と歌っているからといって、川
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