畜生讃歌/佐藤承夕
人はみな畜生共の集まりで
所詮私もその中の一匹
いつの世も変わらず弱肉強食
月も心も食われては減る
それが世界の理なのだと
泣いて抗う糞餓鬼です
闇夜に空いた光の穴から
ここを覗けば誰もが貉
日に日に伸びる己の影を
人がなに食わぬ顔で踏み潰す
日に日に刻まれる皺の影を
人は笑って嫌悪する
移ろい枯れ褪せ腐り果て
夢も希望もがらくたで
そんな当たり前の現実を
笑って自分を信じて生きる
それしか道はないのなら
私が全部愛してやる
笑って謳うクソガキです
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