わたしの自尊心/
かの
ひやりとした北向きの一室で
意識はぼんやりにがい
明日はめんどうだから
月がもう一度登ればいいと思う
水道から
ちゃぴちゃぴ微かに漏れでる
わたしの自尊心
とんでもなく腹立たしくて
満たされなくて悔しい
この一室で収まるほど
ちいさいわたし
一瞬でこわくなる
わたしで埋めつくされたわたし
外には出たくない
恥ずかしい
見るからにわたしから
溢れる自尊心
戻る
編
削
Point
(3)