変奏曲/梅昆布茶
 
晩秋の貌
こがらしを予感させる
襟巻やコートが
街にちらほら

また白い息の季節がくる
暖めあうにはいいが
ひとりはつらいものだ

痩せこけた猫のよう
昔看取った
皮膚病もちの野良猫

自分なりの
孤島のかけらをあつめる

体制にもならない
ちいさなカテゴリーを
積み上げて行く

なにかを
喚起するように

秋から冬へ
変化してゆく
こころに
したがおうとおもう


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