気まぐれな風は少しおしゃべりが過ぎる/ホロウ・シカエルボク
 






何の気なしに、ただ、風が吹くように
始めてみようと思った、ただ、それだけさ
書きたいことなんか特にない、むしろそろそろ寝つきたい、となると逆に何かやりたくなるのさ
だからこんな時間に、もう明かりもなくなった部屋の中で、タブレットの文字を叩いている…なぁ、タブレットの文字入力って、何か活版所を連想しないか?こいつ、デジタルのくせして、妙にアナログなにおいがするんだよな…もしかしたらそれは、キーボードを押さないせいなのかもしれないな、この、タップというやつは、どうもそんなおかしみがあるよ
さていま画面最上段の小さな時刻表示を見たところ2:37だった、最近はいつも夜更かし
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