たまきはる/
かんな
傍らにつづくきみの面影に
いつか忘れようとした秋のいのちを
頑なに重ねることを覚えた日もあった
掬いあげた水溜まりの渇きに
助けられずにないた小鳥のさえずりを
音符に変えることも出来ない日もあった
ああ
ありがとう。
母乳を吸うわが子への祈りに
連ねていくことばの疑問符の隙間を
埋めていく満ちたあいに気付く日もある
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