朝の15分間/
こいち
覚えていられるのは
ほんの少しのあいだ
一呼吸するたびにね
少しづつ少しづつね
新しく消えていくね
都合よく消化なんか
したくなんかないの
過去が僕色にそまる
それは朝が来るよう
それは夜がくるよう
当たり前のことなの
そんなのいやなのに
電車に乗り遅れた
15分間
あの子の隣で
大好きだったあの子のことを
思い出そうとした
何も喋らず
何も喋らないあの子が見ていのは
猫と蝶々
13分間
そっと手を繋いだ
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