ランド(瞬きも出来ないほどの)/ホロウ・シカエルボク
 
の残骸がある、そいつに額を打ち付けて…じりじりとした痛みと、はたはたと落ちる血液の紋様、カーペットを彩り、俺はハイになる、命は傷を受けてナンボだろう、心は打ちひしがれてこそ火を灯すだろう…脳が弛緩したような幸せなど欲しいと思ったことは無かった、狂えるワールドでこそ正気は閃光になる、漆黒の闇の中で爪の先ほどの穴から漏れる光が希望となるように―言い訳めいた純粋などグレーチングの隙間から溝に捨ててしまうべきだ、純粋が腐臭を放つさまはさぞかし滑稽だろうぜ…美しい言葉だけで語られるものを信じない、美しい旋律だけで語られる音楽を信じない、邪な神がもっともらしい言葉で民衆を騙すようなやり口は…パレードで賑わう幸
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