オイルと/竜門勇気
ることに気づいたからだ
夜は思索に費やす
行ったり来たりして
行ったまま帰ってこなかったり
送り出したより多く帰ってきたりで忙しい
そんな時は世界の果ての扉を叩く
その時全ては世界の果てから眺める景色に変わるから
果てから見れば
この世界は夜ばかり
頭から無数の枝が伸びて
朝には枯れてしまう
その繰り返しがなくなる場所に
時々
そんな時があるから世界の果てがある
進むだけじゃ止まってしまうし
止まってないと進めないし
どこを向いても後ろはある
その時全てが最果てからの景色に変わる
乾いた爆発
老いるときっと
老いるときっと
その時きっと
その時全ては世界の果てから眺める景色に似てる
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