いたみ/陽向
 
ただ すこしばかりまたすがたをかえるときのことをかんがえると
せんりつにちかいふあんをおぼえますが

もしこのいたみがじぶんにやどっていなかったらと なんどもおもったけれど
そうしたら いまのなんばいもうすいじぶんだっただろうとかんじます
いたみとじぶんがしずかにゆくえをきたいしているはなしごえが
なによりききごこちよいです

ほんとうにとてもふしぎなことです
じぶんもいたみもおたがいがいみきらっているのに
はなすじかんはだれよりもながく
いつまでもいっしょにいたいとおたがいをまもりあっているのですから

いたみはだれよりもやさしくそばにいます
すこしばかりむずかしくわ
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